コラムColumn

2022.04.30コンサルティング

ユニット回転率 #売上が上下した要因を考える

今回は、売上の上がり下がりを左右するユニット回転率についてお話したいと思います。

Q,3月の売上が大幅に上がったのは何故でしょうか?
 

一般的に3月は売上が増加する月となります。

・1月は正月休みがあり、稼働日数が少ない

・2月は28日までしかないので、稼働日数が少ない
 

実際に弊社のお客様でも、3月が上半期のチャンピオン月となるケースは非常に多いです。


 

A,理由は稼働日数!
 

ですね! ですが、それだけでしょうか?
 

もしも、稼働日数だけで売上が変わる状態なのであれば、その医院の伸びしろはないと考えられます。理由は至ってシンプルで、これ以上患者数を診ることが出来ないからですね。


 

例えば、

ユニット4台 1日来院数 32人 の医院だと、

ユニット回転率は、32人÷4台=8回転 となります。
 

3月実績

*1回あたり診療点数を750点として試算

32人×22日×750点=528,000点 となります。


 

2月実績

*1回あたり診療点数を750点として試算

32人×20日×750点=480,000点 となります。
 

同じ回転率の場合、稼働日数が2日違うことで48,000点の差異が出てきます。
 

これを例えばですが、2月の稼働日数を補うために数を見る施策を打った場合どうなるか?
 

ユニット回転率を8回転から9回転に上げてみます。

4台×9回転=36 人/日

36人×20日×750点=540,000点 となります。
 

3月の数値を上回っていることに気づかれると思います。
 

患者さまとの信頼関係構築の面から考えると、9回転・10回転という高い回転率での診療は望ましくないことではあります。ですが、稼働日数が少ない時に特例で、ある程度実践することで、売上の減少を防ぐことが可能になります。
 

これが出来る医院は

1、ボトルネックのない診療ができること

2、院長やチーフが司令塔として機能していること

3、そもそものテクニカルスキルとスピードがあること
 

上記が必要条件となります。

普段から8回転をなんとかこなしている医院では実現不可能です。
 

勿論、数を見ればいいというものではありません。

あくまで施策として打つという前提であることをご了承ください。
 

医院の経営を見るときに、

・レせ枚は何枚か

・保険点数は何点か

主に上記の項目に目が行きがちかと思います。
 

上記は結果論として勿論重要な数値です。

ですが、もっと重要なのはその数値がどうやって出来たのかということです。
 

ユニット4台で32名なら8回転

ユニット4台で40名なら10回転


 

8回転であれば、60分枠でのアポ取りがベース

10回転であれば、45分枠でのアポ取りがベース

と考えることが出来ます。
 

アポイントの入れ方は医院ごとに決め事があるので一概には言えませんが、1列の人数を何人まで増加させることが可能かどうかは医院全体として共有し”MAXでどれぐらいの人数を診ることができるか”共有する必要があります。
 

一般的に売上が減少傾向にある2・5・8月

一時的に回転率を高める施策を打ち、売上の平準化を図ることで毎月の利益をしっかりと担保することも一つの方法です。
 

その分、負担がかかることになるスタッフには福利厚生費で還元する。

「有難う!みんなで頑張れたね♫」と感謝の気持ちを添えてそういった事ができれば、医院の雰囲気を悪くすることも無いでしょう。
 

「3月は毎年良いんだけど、5月は落ちるんだよね〜」

内容をしっかり見てみてください。

 

回転率が上がっているのか?
普段通りなのか?
内容の変化はどこにあるのか?

 

ちょっとした数値項目へ着目することで、医院力やスタッフへの評価も変わってくるかと思います。

また、強い経営基盤を築くためには売上の平準化を図ることも重要です。
ちょっと意識してみませんか?


 

「たかが数値。されど数値。」

医院の今から未来をつくる。

歯科医院発展応援団 吉澤 貢

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